介護作業の労力軽減・リハビリ訓練・木育 活躍するJOSY7.0

事務所では、「杉等の軟質小径木材のラーメン接合(JOSY)」を開発し、現在好評販売中ですが、あらたに、JOSY7.0の開発に取り組んでいます。

spacejim昨年、歩行障害のある子どもが、キューブ内を前後左右、上下に自由に動き回れる「走行レールシステム」をJOSYを使って開発し、現在、評価試験中なのですが、従来のJOSYのサイズ30×40㎜のフレームサイズでは、これほどの大きさのキューブ構造体となった時は、やはり、フレームの細さが気になりました。

接合部強度も、フレームの強度も十分大きいのですが、フレーム自体のたわみがあります。たわみによる、心理上の不安感は好ましいものではないでしょう。

そうした経緯もあり、最近、今までの「JOSY」のサイズ(断面サイズ:30×40mm)よりも断面サイズが大きく、剛性の大きいフレームが欲しいという要望が寄せられるようになったこともありまして、今回、新たに断面サイズ70×70mmのJOSY7.0を開発しました。JOSYのフレームサイズでは、やや難があるかなと感じる利用目的の場合では、このJOSY7.0を積極的に使用したいと考えています。
ecotecno
そして、このJOSY7.0は、2015年の「エコテクノ」で初披露したのですが、思わぬことに、高齢者介護の現場で住宅改修を行っている企業の方に大きな関心を持っていただきました。

実は、私たちも、既存の住宅の中に壁をつくる、ベッドサイドに簡単に水洗トイレルーム、手すりをつくるなどの検討を始めていたのです。

既存のトイレが狭く介護しづらい場合や、トイレが高齢者の寝室から離れた場所にある場合など、介護をするのが大変に困難になります。既存のトイレを広く改修することができない、そんな場合に、思い切って、「部屋の中に簡単に水洗トイレルームを作ってはどうか?」と考えたわけです。

トイレの問題解決に、ポータブルトイレを置くことで解決している方も多いと思いますが、臭いや後始末、プライバシーのことで悩みをお持ちではありませんか?

介護される側になると、それがいかに、つらいことなのか。私の祖父も、自力でトイレに行く力が無くなった時、あきらかにがっくりときており、目に見えてその失望ぶりは、分かりました。あれほど元気だった昨日までの祖父が、急に弱々しくなり、「こんなになったら人間おしまいじゃ。」と言うようになりました。それでも、回復の兆しがあれば、自力でトイレに向かうそんな姿がみられます。

toiletJOSY7.0を使えば、家の中にトイレルームを簡単に組立て可能です。組立て、分解が簡単、しかも手すり代わりになるほど丈夫な構造体なのです。

この簡単に組める柱と梁の構造体は、介護の分野だけでなく、既存住宅やマンション室内に、間仕切り壁や、部屋中部屋を作ったり、こどもハウスや、物置小屋を作る、などおもしろい展開を見せてくれそうです。

ボルダリングと木登り、ジャングルジムとツリークライムジム

最近、ボルダリングというスポーツが流行しています。

ボルダリング人工の壁にホールドという手がかりを取付け、登ります。女性や子どもにも人気のあるスポーツです。

私たちが子どもの頃は、高みに登ると言えば、木登りでした。
木登りとこのボルダリングには、落ちるかもしれないという恐怖感と、高度感、登り切った時の達成感という共通点があります。

ところで、少し話が飛びますが「JOSY」を使って、私たちが製作してきた「ジャングルジム」同じ長さのフレームが整然と縦と横に組み合わさっています。もちろん、公園や家庭で見かける「ジャングルシム」も同じです。

このジャングルジム「子供の遊具として慣れ親しまれたもので、これはこれで良いけれど、フレームの高さや巾に違いがあるようなものだと、子供たちにとっては、もっと刺激ある良いものになる。」と、ある時、保育園の園長先生がおっしゃいました。

少し、手を伸ばせば届きそうなフレーム、両足をいっぱいに広げれば、なんとか足りそうな幅広の空間、どこからどう登れば上にあがれるだろうかと、自分の体や力を考えながら、子供たち自身が楽しんで取り組むようになる。

tree_woodsこのとき、私にはボルダリングと木登りの光景が思い浮かびました。そして、これまでのジャングルジムに、ボルダリングと木登りを掛け合わせるハイブリッド化を考えはじめたのです。

まずは、サイズの小さなもので試作してみました。小さなサイズの足をかける高さが異なるジャングルジムを2台作って、組み合わせています。縦横の幅を最低20cmにして、子ども達に危険のないように設計しました。
tree_crime

狭い場所をくぐったり、高さにいろいろと差をつけることで、「考えながら攻略する」年長さん向けの遊具。私たちは、これを「ツリークライムジム」と名付けました。
子供たちが楽しみながら学ぶ、これが何よりです。近いうち、保育園で使ってみてもらいたいと思います。